溺れるチンパンジーを助けるために、川に飛び込む男の衝撃映像。

わたしたちが動物園を訪れる時は、柵や檻には手を触れず、しっかりと決められた安全な場所から動物を見ることが一般的だ。
野生の動物だけではなく、動物園においても、一定の場所で暮らし続けている動物は縄張り意識が強いから、仮に誰かがその場所に侵入しようものなら、悲劇が起こる、ということは容易に想像できる。
しかし、今から遡ること27年前の1990年、ミシガン州のデトロイト動物園で事件は起こった。その日、動物園を訪れていたリック・スオウプ氏(33)は、チンパンジーを見学していたところ、1匹の雄が他のチンパンジーとの喧嘩に負けて、濠に落ちてしまうのを発見した。
人間と違ってチンパンジーは泳げない。
それを知っていたスオウプ氏は、動物園の管理者の警告を無視して、壁をよじ登り、汚く濁った水の中に飛び込み、チンパンジーを水から陸に引っ張り上げた。怒りで興奮していた別のチンパンジーが、丘を下って彼の元へ来ようとしていたのだが、ギリギリのところで彼は逃げ切ることができた。
生死に関わるチンパンジーの救出劇は、無茶で無責任だったかもしれないが、本人は、どうしても落ちてしまったチンパンジーを救いたかった、と言う。「チンパンジーは僕の目を見ていたんだ。たぶん何が起きているのか、彼は理解したと思うよ。」と話している。
(参照:http://www.lifebuzz.com/chimp-rescue/)