ケンタッキーの秘伝のレシピ漏洩か?!カーネルサンダースの甥がついうっかり・・・

アメリカの新聞 Chicago Tribune紙によると、同紙記者がカーネルサンダース氏の甥と元従業員へのインタビューを行った結果、秘伝のレシピの内容が明らかになったと発表しました。
それは最重要機密!
ファストフードチェーンのケンタッキー・フライド・チキン(KFC)が、11種類のハーブとスパイスを調合した秘伝のレシピを門外不出として厳重に管理しているのは有名な話です。
KFCではこれまで、この秘伝のレシピの存在をマーケティング戦略の大きな柱として利用してきた経緯があります。2008年には、カーネル氏手書きのレシピを、それまでの保管場所からよりセキュリティー性の高い場所へ移動するために、元ニューヨーク市警の刑事を含む企業セキュリティーの専門家や装甲車両を有する警備輸送会社、さらには地元警察までにも協力を依頼して実に大がかりな引越し劇を実施しています。
同社の最新のウェブサイトを見てみると、カーネル氏に扮したロボットが「レシピをお教えします!まず一つ目の材料は・・・」と話し始めるやいなや煙を吐いて緊急停止。画面に「故障中」という表示が現れて終わるという場面が公開されています。
過去にはレシピを盗もうとして失敗に終わったケースが何度も発生しています。また、レシピを発見したと主張する人物をKFCが告訴したこともありました。
なのにどうして、これほどまでにKFCが大事にしているトップシークレットを、この記者は今回いとも簡単に明らかにすることができたのでしょうか?
それは偶然に起こった!
カーネル氏の甥であるJoe Ledington氏と記者が、サンダース家のスクラップブックをめくっていた時のこと。Ledington氏が抜き出した、カーネル氏の二番目の妻の遺言状の裏側に何やら手書きの文字が・・・。
それはスパイスの調合に関するレシピ。まさしく11種類のハーブとスパイスのレシピだったのです!
記者から、これらが秘伝のレシピであるのかどうかを尋ねられたLedington氏。
「それはオリジナルのレシピだよ。秘密だったと思うけど。」とあっさり認める発言。
お祝いの花火が華々しくあがることも、カーネル氏の幽霊がおどろおどろしく出現することもなく事態は静かに終焉。。。
“事実は小説より奇なり”。。。なんだかちょっと拍子抜けです。
秘伝のレシピ大公開!
以下が記載されていたレシピの内容です。
11種類のスパイスを小麦粉2カップと混ぜる
- 塩: テーブルスプーン2/3杯
- タイム:テーブルスプーン1/2杯
- バジル:テーブルスプーン1/2杯
- オレガノ:テーブルスプーン1/3杯
- セロリ塩:テーブルスプーン1杯
- 黒コショウ:テーブルスプーン1杯
- マスタード:テーブルスプーン1杯
- パプリカ:テーブルスプーン4杯
- ガーリック塩:テーブルスプーン2杯
- ショウガ粉:テーブルスプーン1杯
- 白コショウ:テーブルスプーン3杯
※テーブルスプーン1杯≒14.78ml
中でも白コショウがポイントだとLedington氏は言います。
「このレシピが考案された1950年代には、白コショウをどう使えばいいのかなんて誰も知らなかったからね。」
その後Ledington氏は、自分が引き起こした出来事の影響力の大きさに気づいたのか
「そのレシピは本物かもしれないけれど、確かに本物だとは言い切れない。記者に見せたのも今回が初めてだった。」と発言が一気にトーンダウン。
また、KFC側は案の定、このレシピが本物であるか否かについて承認も否定もしていません。
食べ比べ実験をしてみた!
Chicago Tribuneは、レシピにもとづいて作ったフライドチキンとKFCのチキンを食べ比べる実験を行いました。
その結果、味に違いはほとんど感じられなかったといいます。
ただし、11種類のハーブとスパイス以外にグルタミン酸ナトリウムだけは追加したとのこと。
KFCは材料の中に、現在ではグルタミン酸ナトリウムを入れていることを認めています。
はたしてレシピの真偽は?
このレシピがはたしてカーネル氏の本物のオリジナルレシピであるかどうかについて、その真偽が明らかになることは多分ないでしょう。
KFCにとってこれは最も厳重に守らねばならない企業秘密であり、私たちに知らせるようなことは絶対にしないからです。
ぜひ、実際にフライドチキンをレシピどおりに作ってみて、秘伝のレシピの味とその真偽をご自身の舌で確かめてみてはいかがでしょうか?
参照(TODAY)