見よ!この肉体美!!・・・って、そんなことして本当に大丈夫?

だって、シュワちゃんとか超人ハルクみたいになりたかったんだ!
・・・というわけで、ボディビルダーのバルディア・セガトさんは自分の体の筋肉という筋肉にオイルを注入し、自らの肉体で有名になりたい!という願いをついに叶えたのだ。
痛みを伴うジントロール注射を繰り返した結果、バルディアさんは25キロの体重増加を得たが、当然これは彼の筋肉そのものを強くしたわけではない。そしてこの不自然な増量法は命を脅かしさえもする。それにもかかわらず、彼は道を歩けば誰もが振り向くその肉体を喜ばしく思っているのだという。
『ずっと追い求め続けてきた夢がかなったんだよ!』
成長していく体を見たら、もっともっと!って思うものだよ、とバルディアさんは語る。
現在48歳のバルディアさんは、五年前にこの危険なオイル注入を始めた。それ以来腕の太さは12インチ(約30cm)倍増したが、今後もさらに太くしていきたいのだという。
本業はブラジルのサンパウロで建設労働者として生計を立てているバルディアさんだが、地元の人々に【HE-MAN】や【怪物】として知られている自分を誇らしく感じているそうだ。
若い頃は麻薬中毒者で、みんなに【ガリガリ犬】とか【ちびドクロ】などと呼ばれていたバルディアさんは、『あの頃わたしは道を誤っていたんだ。だから人生を変えようと決意したんだよ』と言う。
数年前に通い始めたジムで他の利用者にジントロールのことを聞き、ウェイトリフティングだけをやるより物凄い効果があると教えられたことから、上腕二頭筋や胸、肩へ定期的にジントールを注射し始めた。
『このオイルは、筋肉に張りと大きさ、そして見た目の美しさを与えるが、筋肉の強度には影響がないんだ。』
『医者はもちろんやめろと言っているよ。だけどわたしは好きでやってるんだ。やりたくてやっているんだよ。』
バルディアさんがいま最も問題だと思っていることは、恋愛が困難な状況だという。
『わたしは独り身で恋人もいません。女性たちは興味津々で体を見ますが、どうも近づくのは怖いようなんです。これが一番の問題ですよ・・・。』
以前の容姿は、現在とは似ても似つかないバルディアさん・・・
『いろんな人がわたしを馬鹿にする声を聞く時もありますよ、特に若者とかね。なにかしらわたしの体のことを言ってるな、ってね。一番イヤなのは、醜い名前で誰かに呼び止められることですね。だけどわたしは気にしませんよ。自分が自分自身を好きでいるなら、それで十分ですから。』
バルディアさんの友人たちも心配している。
同じ建設作業員仲間のフェルナンドさんは、こう話した。
『オイルを体に注入し続けるなんて馬鹿なことだと思うよ。でも本人はそれがいいことだと思ってるし、俺は友達だから何も言わないけど・・・心の底ではやめてくれって言いたいよ。だけどアイツが俺にそんなこと言ってほしくないのも知ってる。本人がああいう体になりたい、有名になりたいって思ってやってるんだから、自業自得というか、それが(命の危険があること)アイツが負うべきリスクなんだろうね。』
現在、バルディアさんは上腕二頭筋の10cmアップを目標とし、その筋肉でスターの座を掴むのだと張り切っている。
『わたしの夢は、この自分で作り上げた筋肉で世の中に出て何かを達成することです。後悔なんかしていません。鏡に映る自分を見るのが大好きですよ。』
一昔前に、美容のために顔の皮下に油を注入し続けてとんでもないことになった【扇風機おばさん】とやらが有名になったが、さながらバルディアさんは男版の扇風機おばさんといったところ。
本人が美しいと思い込んでいる以上、周りが何を言っても止めさせることはできないのだが・・・
まあ、お体だけはどうぞお大事に。
引用元 METRO