パンダの色は白×黒だけじゃないって知っていた?

パンダはみんな白×黒だと思ったそこのあなた!
なんと、世界には茶色×白のパンダが存在するってこと知っていた!?
1960年代に初めて、中国の秦嶺山脈で発見され、後の2005年にジャイアントパンダの亜種として認められたこのパンダは、生息地にちなんで、「シンレイパンダ」と名付けられた。彼らはとても珍しい生き物で、過去25年でなんと!たったの7匹しか発見されていない。
では、シンレイパンダはなぜ、このような色をしているのか。はっきりとした理由はまだわかっていないのだが、科学者たちの間では、環境の影響、もしくは劣性遺伝子の突然変異によるものではないか、と考えられている。
今日紹介するのは、Qizai(チーザイ)と名付けられたシンレイパンダ。中国語で「7番目の息子」という意味だそうだ。彼は、中国陝西省にあるFoping Panda Valley というところで育てられた。
お母さんパンダに捨てられてしまったチーザイくん
お母さんは一般的なパンダと同様、白×黒の体毛だったためか、チーザイくんは秦嶺山脈の奥地で捨てられてしまった。それを発見し、保護したのが、先に述べたFoping Panda Valley 。
更に可哀想なことに、チーザイくんは他のパンダからイジメを受けていたそう。やはり、人間同様、パンダの世界でも、異色なものというのは、恐れられ排除され、イジメの対象になってしまうのか・・・。
施設でのチーザイくんの様子
お世話係のHe Xin さんは、チーザイくんのことを「面白くて、優しくて、愛くるしい。」と表現している。
「チーザイは他のパンダと比べて少しノロノロしているところがあるせいか、昔はよく他のパンダに笹を食べられてしまっていたよ。でもそんなおっとりろしていてマイペースなところも可愛いんだよね。」と、話すHe Xin さん。
約10キロの笹、牛乳、まんじゅうなどがチーザイくんの1日の食事。
体重は約100キロ。これはとても健康的な体重とのこと。
チーザイくんのお嫁さん探しスタート!?
現在7歳のチーザイくん。彼にあったお嫁さんを、今年中には施設のスタッフが探し始めるそうだ。
スタッフたちは、チーザイくんだけではなく、彼の子供を研究することで、より茶×白のシンレイパンダの生態がわかるかもしれない、と期待している。
過去に保護されたシンレイパンダのうち、白×黒のパンダとの間に出来た子供はみんな、白×黒の毛色だったという。このことから、茶×白の毛色の原因は、劣性遺伝子による突然変異ではないか、との可能性が高まっている。
チーザイくんは他のパンダと性格も違う!?
「ここにいるパンダはみんな名前が付いているんだ。僕がそれぞれの名前を呼ぶと、白×黒のパンダたちはすぐに反応して僕の方に駆け寄ってくるんだけど、チーザイは反応が少し遅いんだ。」と、He Xinさんは説明する。
それでも母親に捨てられ、他のパンダからいじめられていた辛い過去とは打って変わって、現在では、いじめれらることもなく、施設の中で幸せそうに暮らしているチーザイくん。彼のお世話係は、彼が幸せに暮らしているよう、朝6時から夜中までほぼ付きっ切りで面倒を見ているというから、もはや彼はパンダ界のセレブと言ってもいいぐらいだ(笑)!
パンダが減っていっている!?
現在、世界には約1800のパンダが存在していると言われているが、狩猟や密猟、森林破壊などが原因で年々数が減ってきているそうだ。そのうち茶×白のシンレイパンダが何頭いるかはまだ確認が取れていない。
今後更なる研究が進んでいき、シンレイパンダの謎が解明されるのが楽しみだ。
参照:(LifeBuzz)